問い詰めるまえに

配偶者の車にGPSを付けるのは違法?2021年に変わったルールと注意点

最終更新 2026年7月11日決めるまえノート編集部

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配偶者(パートナー)がどこに行っているのか分からず、「車に小さなGPSを付けて、居場所だけでも把握できないか」と考えている方は少なくありません。ネットで機器も手軽に買える時代なので、なおさらだと思います。

結論から言うと、相手の承諾なく車や持ち物にGPSを付けて居場所を追う行為は、避けておくほうが安全です。というのも、こうした行為は2021年(令和3年)に変わったルールで規制の対象に加わった、と解説されているからです。ここを知らずに動くと、証拠を取るつもりが、自分が処罰のリスクを負うことになりかねません。

この記事では、いつ・どう変わったのか、夫婦の共有物ならどうなるのか、探偵に頼む場合はどうかを、警察庁の情報と弁護士の解説をもとに整理します。個別の法的な判断ではなく、動く前に知っておくための一般的な情報として読んでください。

先に結論:無断でGPSを付けて追うのは、避けたほうが安全

✓ ここが要点

相手の承諾なく、車や持ち物にGPS(位置を追う機械)を取り付けて居場所を知る行為は、2021年に改正された「ストーカー規制法」で規制の対象に加わったとされています。 恋愛感情や恨みからくり返せば「ストーカー行為」として処罰の対象になり得ると解説されています。夫婦の共有物や自分名義の車であっても、相手を無断で追う目的なら問題になり得るとされ、避けておくほうが安全です。

「以前は大丈夫だと聞いた」という記憶がある方もいるかもしれません。実は、その感覚は古くなっています。何がいつ変わったのかを、順番に見ていきます。

「昔は大丈夫だった」が、2021年に変わった

GPSをめぐるルールは、この数年で段階的に変わってきました。ここが誤解されやすいところなので、時系列で整理します。

✎ 私の調査メモ

確認したこと:警察庁の案内や複数の弁護士事務所の解説を突き合わせて、次の流れを確認しました。

・2020年(令和2年):車に無断で付けたGPSで居場所を把握する行為について、当時のストーカー規制法が禁じる「見張り」には当たらない、と判断した最高裁判決が出ました。この時点では、法律の想定が追いついていない状態だったと解説されています。

・2021年(令和3年):この判決を受けて法律が改正され、GPSなどによる位置情報の無断取得・無断取り付けが規制の対象に加わりました。位置情報にかかわる部分は2021年8月26日から施行されたとされています。

・2025年(令和7年)以降:AirTagのような紛失防止タグを使った無断の位置情報取得についても、規制の対象に加える改正が進みました。位置情報にかかわる部分は2025年12月末から施行されたとされています。

ネット上には「2024年の改正で規制された」といった記述も見かけますが、GPSを規制の対象に加えたのは2021年(令和3年)の改正です。年号を取り違えないよう、ここは確認して書いています。

つまり、いまは「相手の承諾なくGPSやタグで居場所を追う」という手段そのものが、規制の対象に入っている、と理解しておくのが安全です。処罰について解説では、ストーカー行為をしたとされる場合、1年以下の拘禁刑(旧:懲役)または100万円以下の罰金にあたり得るとされています。

「夫婦の車・共有の物なら大丈夫」とは言いきれない

「相手名義ではなく、夫婦の共有の車だから」「自分名義の車だから、付けても自由なはず」——そう考えたくなる気持ちは分かります。ですが、ここも単純ではありません。

規制で問題になっているのは、車の名義そのものよりも、「相手の行動を無断で追う」という点だと解説されています。だから、共有の車や自分名義の車であっても、相手に知らせずに居場所を追う目的で使えば、問題になり得るとされます。

「自分の物だから何をしてもいい」ではなく、「相手を無断で追っていないか」で考えるほうが、境界を見誤りにくいと思います。相手の家の敷地に立ち入って付けるようなことになれば、無断で人の敷地に入る罪など、別の問題も重なるおそれがあります。

「探偵に頼めばGPSは自由」でもない

「自分でやると危ないなら、探偵に頼めばGPSで追ってもらえるのでは」と考える方もいます。ここも誤解されやすいところです。

探偵の調査は、公安委員会への届出をしたうえで行う尾行や張り込みが基本で、これは「探偵業」についての法律の範囲で認められた方法です。一方、GPSについては、他人の車への無断の取り付けは探偵であっても同じ法的リスクを負い得るとされ、GPSだけに頼る調査を避ける事務所もある、と解説されています。

! ここに注意

「探偵に頼めば、どんな手段でも合法になる」わけではありません。GPSを使えるかどうか、使うとしてどんな範囲かは、事務所によって考え方が分かれます。依頼を検討するときは、GPSの扱いを相談の場で確認しておくと、あとで食いちがいが起きにくいです。

探偵の本当の強みは、GPSのような機器そのものより、届出をしたうえで人の目と記録で「くり返し会っている事実」を押さえ、写真つきの報告書にまとめられる点にあります。

位置情報を追うより、確実で安全な証拠へ

そもそも、居場所が分かっても、それだけでは「配偶者以外の人と体の関係があった」ことの証明にはなりにくい、とされています。強い証拠とされるのは、同じ相手とくり返し会っていることが分かる、日時入りの写真や記録のほうです。何が強い証拠になるかは、不倫の証拠は何があれば足りる?で整理しています。

安全に進めるなら、おおまかな順番はこうなります(暴力を受けているなど、危険がある状況では当てはまらないこともあります)。

  1. 確信する前に、問い詰めない

    早く問い詰めると相手が警戒し、かえって手がかりが遠のきがちです

  2. いま手元にあるものを残す

    消えると困るものを、日付が分かる形で控えます

  3. GPS・タグでの無断追跡には踏み込まない

    ここを越えると、かえって自分が処罰のリスクを負います

  4. 弁護士に「足りるか」を相談する

    いまの手がかりで足りるか、次に何をすればいいかは、弁護士に見てもらうのが確実です

  5. 足りなければ探偵に相談する

    追加の証拠が必要なら、証拠集めは探偵、交渉や裁判は弁護士、と役割を分けるのが一般的です

「自分で位置を追うのは危ないと分かったが、では何もできないのか」と感じたら、証拠集めそのものを専門家に相談してしまうのも一つの手です。当サイトが届出番号や料金の公開を確認できた社のうち、まず無料で相談できる1社を挙げておきます。契約する必要はなく、自分のケースで何がどこまでできそうかを聞くだけでも、頭の整理になります。

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よくある質問

配偶者の車にGPSを無断で付けるのは違法ですか?

相手の承諾なく持ち物や車にGPSを取り付け、居場所を無断で知る行為は、2021年(令和3年)に改正された「ストーカー規制法」で規制の対象に加わったとされています。恋愛感情や恨みからくり返せば「ストーカー行為」として処罰の対象になり得ると解説されています。避けておくほうが安全です。

夫婦の共有の車や、自分名義の車ならGPSを付けても大丈夫ですか?

「夫婦の物だから」「自分名義だから」といって当然に許されるわけではない、と考えられています。相手の行動を無断で追う目的で使えば、車の名義にかかわらず問題になり得るとされます。相手の居場所を勝手に追う手段は、避けておくほうが安全です。

探偵に頼めば、GPSで居場所を追ってもらえますか?

「探偵なら何をしてもよい」わけではありません。他人の車への無断のGPS取り付けは、探偵であっても同じ法的リスクを負い得るとされ、GPSだけに頼る調査を避ける事務所もあります。探偵の強みは、届出をしたうえでの尾行や張り込みによる記録です。GPSの可否は相談時に確認してください。

GPSではなく、AirTagのような紛失防止タグならよいのですか?

紛失防止タグを相手の持ち物に無断で付けて居場所を追う行為も、規制の対象に加える改正が進み、位置情報にかかわる部分は2025年(令和7年)12月末から施行されたとされています。GPSと同じく、避けておくほうが安全です。

無断で付けたGPSの記録は、証拠として使えますか?

民事の裁判では、集め方が違法でも直ちに使えなくなるわけではない、と説明されています。ただし、行きすぎた方法だと認められないことがあり、逆に相手から損害賠償を請求されるおそれもあります。処罰のリスクを負ってまで自分で付けるのは、差し引きで損をしやすいとされています。

まとめ

  • 相手の承諾なく車や持ち物にGPSを付けて居場所を追う行為は、2021年(令和3年)に改正された「ストーカー規制法」で規制の対象に加わったとされる。「2024年の改正」ではない点に注意
  • くり返せば「ストーカー行為」として処罰の対象になり得るとされ、解説では1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金にあたり得るとされている
  • 夫婦の共有物・自分名義の車でも、相手を無断で追う目的なら問題になり得る。AirTagのような紛失防止タグも規制に加わってきている
  • 「探偵に頼めばGPSは自由」ではない。探偵の強みは届出をしたうえでの尾行・張り込みと報告書
  • 居場所そのものより、くり返し会っている事実を示す証拠のほうが強いとされる

GPSでいちばん避けたいのは、居場所を知りたい一心で無断の取り付けに踏み込み、かえって自分が処罰のリスクを負うことです。まずは、いま手元にあるものを残す。そのうえで、費用の相場を確かめ、必要なら無料相談で「自分のケースで何ができるか」を聞いてみてください。動き出すかどうかは、話を聞いてから決めれば十分です。

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参考情報

  • ストーカー行為等の規制等に関する法律の改正について(警察庁
  • ストーカー規制法(警視庁
  • GPS機器による位置情報取得と改正ストーカー規制法(令和3年改正)に関する弁護士事務所の解説(複数)
  • 紛失防止タグ(AirTag等)を対象に加える改正に関する報道・弁護士事務所の解説(複数)
  • 探偵業の業務の適正化に関する法律(e-Gov法令検索

決めるまえノート編集部

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